2011年9月12日月曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.7 ― 交流回路の基本知識と用語について ―

― 交流回路の基本知識と用語について ―
 
 まず、交流回路について学ぶ前に交流回路を学ぶ前に必要な知識と用語の説明をしたいと思います。

 ここら辺の知識を学ぶために、三角関数の勉強は、お済でしょうか?

 ここら辺から、少し難しくなってきます。用意はいいですか?

 直流電源は常に一定の電圧がかかるため電流は同じ向きに流れます。

 しかし、交流電源では、正弦波(サインカーブ)を描いた形で常に電圧が変化しています。

 そして、正弦波交流のことを交流と呼んでいますが、サインカーブを描きながら、、サイクルで、正の電圧と、負の電圧を繰り返し供給していることになります。

 なので、その結果、電流が、、プラスの方向に流れたり、ゼロになったり、マイナスの方向に流れたりします。

 つまり、交流では、電圧や電流の向きが変化しているのです。

 その周期は、2πラジアン(ラジアンとは角度の単位、2π=360°)を1サイクルの周期として変化します。それが交流電源なのです。

 それは発電機の発電の仕方に起因しています。
  
 また、繰り返す波形変化を1サイクルといい、1秒間に繰り返すサイクル数を周波数といいます。
 
  関東地方では周波数は50Hz(ヘルツ:周波数の単位)ですが、これは、1秒間に50回、このサイクルを繰り返しているということです。

  静岡県を流れる富士川を境にして、それよりも西側では60Hzになります。

  これは使用している発電機を作った国(アメリカとドイツ)で周波数が違うために、そのようになっているのです。
  
  そのため、交流電源(一般家庭の電源)につないである、蛍光灯などは、よく見ると、とても速い速度で、点滅を繰り返しているように見えるのです。

2011年9月6日火曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.6 ― キルヒホッフの法則―

― キルヒホッフの法則―

 キルヒホッフの法則は二つの法則から成っています。

 キルヒホッフの電流則は、電気回路の接続点に流入する電流の和は、流出する電流の和に等しい。というものです。

 もう一つキルヒホッフの法則には、電圧則があり、これは、閉じた回路内での起電力(電圧)の和は、電圧降下の和に等しい。

 というものです。

 これらのキルヒホッフの電流則や、電圧則は分岐回路の、一つの抵抗に流れる電流値を求める際などに、連立方程式を作って、その連立方程式の解として、その抵抗に流れる電流値を求めます。

 ここで、起電力という言葉が出てきたので説明したいと思います。

 電位差は、電流を流そうとする力の強さであり、これを起電力といいます。

 つまり、起電力のあるところには必ず電位差ができます。

 電池は化学反応で起電力をつくり、発電機は電磁誘導作用で起電力をつくります

 そして、電源には、起電力という言葉を用いることが多いです。

 電位、電位差、電圧はいずれも量記号はVですが、起電力はEで表し、単位はいずれ
もボルト[V]で表されます。

2011年8月31日水曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.5 ― 導体抵抗の大きさを求める公式 ―

― 導体抵抗の大きさを求める公式 ―

  導体、すなわち電気が良く流れる、銅線やアルミニウム線にも、値は小さいですが、抵抗 があります。

  導体の抵抗をRとすると、導体の抵抗値は導体の長さ、lに比例し、導体の断面積A に反比例します

  そして、導体の抵抗率をρ(ロー)とし、また、抵抗率の逆数は導電率σ(シグマ)となる ので、この値を使うと、導体抵抗Rは次のように式で表すことができます。

             R(Ω)= ρl/A =l/σA(Ω)
  
  ここで、それぞれの単位は

(l:長さ[m]、A:断面積[㎡]、ρ:抵抗率[Ω・m]、σ:導電率[S(ジーメンス)/m])
                                   
 です。

  抵抗率と導電率は比例定数です。

  導電率の単位で出てきたS(ジーメンス)は抵抗の逆数なので1/Ω のことです

  導体の抵抗は、材料、形状、温度によってその値が異なります。

  20℃における国際標準軟銅の抵抗率 ρ は1.7241×10^-8[Ω/m]です。

  また、20℃における国際標準軟銅の導電率 σ は58×10^6[S/m]です。

2011年8月30日火曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.4 ― 合成抵抗の公式 ―

― 合成抵抗の公式 ―

  電源と抵抗を、電線でつなぎ、電気回路を作るとします。

  この時、抵抗を二つ、つないだ電気回路を考えてみましょう。

  この場合、二つの抵抗を直列でつなぐ場合と、並列でつなぐ場合の二通りが考えられますよね?

  それぞれの抵抗をR1、R2とすると、直列につないだ電気回路全体の合成抵抗Rは、2つの抵抗の和を求めればよいので、          
                 
                    R=R1+R2
 
 となります。

  並列につないだ場合は、電気回路全体の合成抵抗R’は、和分の積で求められるので、
                                                                           R’=R1R2 / R1+R2
  
 となります。
  
  次に、この2つの式を見比べてみましょう。

  直列につないだ場合と、並列につないだ場合では、電気回路全体の合成抵抗の大きさが違うことに気がつきますよね?

  そうなんですね。

  直列につないだ時よりも、並列につないだ時の方が、合成抵抗の値が小さくなるんです。

  このため、実際の電気工事の施工においても、複数の抵抗をつなぐ場合は、必ずといえるほど並列につなぎます。

  合成抵抗の値が大きいと、それだけ消費する電力も大きくなるので、なるべく合成抵抗の値を小さくして消費電力を抑えるために、実際の電気工事では、並列に施工するのです。


  ここで電力という言葉が出てきたので、簡単に説明します。

  直流電源の電力(P)は電流(I)と、電圧(V)の積で表されます。

  式で表すと、

                   P(W)=V(V)×I(A)
  
  ですが、オームの法則を使うと、V=IR、I=V/R なので、

              P(W)= VI=I^2R=V^2/R

  とも表すことができます。

  ここで電力(P)の単位はW(ワット)です。

2011年8月19日金曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.3 ― オームの法則 ―

― オームの法則 ―

  電流(I)は電圧(V)に比例し、抵抗(R)に反比例する。というのが、オームの法則です。式で表すと、

                      I=V/R

です。

 電流(I)の単位はA(アンペア)、電圧の単位はV(ボルト)、抵抗の単位はΩ(オーム)です。

 
 電気の流れが電流ですが、この電気の流れは、水の流れと同じように、高い所から、低いところへ流れるという性質があります。
 
 そして、その高さを表すのが、電気の場合は電位(V)であり、その高低の差を電位差(V)と言い、その電位差のことを電圧(V)と言います。
 
 抵抗(R)は電気の流れを妨げるものです。抵抗の例としては電球や、電化製品などがあげられるでしょう。

 また、抵抗(R)は抵抗負荷(単に負荷)という言い方もします。

 電位差(電圧)(V)を作り出すのが、乾電池や、家庭用コンセントなどの電源と呼ばれるものです。
 また、電流(I)は閉じた電気回路の中だけを流れます
 そして、抵抗(負荷)(R)は電気エネルギー(電力)を消費します