2011年8月31日水曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.5 ― 導体抵抗の大きさを求める公式 ―

― 導体抵抗の大きさを求める公式 ―

  導体、すなわち電気が良く流れる、銅線やアルミニウム線にも、値は小さいですが、抵抗 があります。

  導体の抵抗をRとすると、導体の抵抗値は導体の長さ、lに比例し、導体の断面積A に反比例します

  そして、導体の抵抗率をρ(ロー)とし、また、抵抗率の逆数は導電率σ(シグマ)となる ので、この値を使うと、導体抵抗Rは次のように式で表すことができます。

             R(Ω)= ρl/A =l/σA(Ω)
  
  ここで、それぞれの単位は

(l:長さ[m]、A:断面積[㎡]、ρ:抵抗率[Ω・m]、σ:導電率[S(ジーメンス)/m])
                                   
 です。

  抵抗率と導電率は比例定数です。

  導電率の単位で出てきたS(ジーメンス)は抵抗の逆数なので1/Ω のことです

  導体の抵抗は、材料、形状、温度によってその値が異なります。

  20℃における国際標準軟銅の抵抗率 ρ は1.7241×10^-8[Ω/m]です。

  また、20℃における国際標準軟銅の導電率 σ は58×10^6[S/m]です。

2011年8月30日火曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.4 ― 合成抵抗の公式 ―

― 合成抵抗の公式 ―

  電源と抵抗を、電線でつなぎ、電気回路を作るとします。

  この時、抵抗を二つ、つないだ電気回路を考えてみましょう。

  この場合、二つの抵抗を直列でつなぐ場合と、並列でつなぐ場合の二通りが考えられますよね?

  それぞれの抵抗をR1、R2とすると、直列につないだ電気回路全体の合成抵抗Rは、2つの抵抗の和を求めればよいので、          
                 
                    R=R1+R2
 
 となります。

  並列につないだ場合は、電気回路全体の合成抵抗R’は、和分の積で求められるので、
                                                                           R’=R1R2 / R1+R2
  
 となります。
  
  次に、この2つの式を見比べてみましょう。

  直列につないだ場合と、並列につないだ場合では、電気回路全体の合成抵抗の大きさが違うことに気がつきますよね?

  そうなんですね。

  直列につないだ時よりも、並列につないだ時の方が、合成抵抗の値が小さくなるんです。

  このため、実際の電気工事の施工においても、複数の抵抗をつなぐ場合は、必ずといえるほど並列につなぎます。

  合成抵抗の値が大きいと、それだけ消費する電力も大きくなるので、なるべく合成抵抗の値を小さくして消費電力を抑えるために、実際の電気工事では、並列に施工するのです。


  ここで電力という言葉が出てきたので、簡単に説明します。

  直流電源の電力(P)は電流(I)と、電圧(V)の積で表されます。

  式で表すと、

                   P(W)=V(V)×I(A)
  
  ですが、オームの法則を使うと、V=IR、I=V/R なので、

              P(W)= VI=I^2R=V^2/R

  とも表すことができます。

  ここで電力(P)の単位はW(ワット)です。

2011年8月19日金曜日

第2種電気工事士を目指そう!! vol.3 ― オームの法則 ―

― オームの法則 ―

  電流(I)は電圧(V)に比例し、抵抗(R)に反比例する。というのが、オームの法則です。式で表すと、

                      I=V/R

です。

 電流(I)の単位はA(アンペア)、電圧の単位はV(ボルト)、抵抗の単位はΩ(オーム)です。

 
 電気の流れが電流ですが、この電気の流れは、水の流れと同じように、高い所から、低いところへ流れるという性質があります。
 
 そして、その高さを表すのが、電気の場合は電位(V)であり、その高低の差を電位差(V)と言い、その電位差のことを電圧(V)と言います。
 
 抵抗(R)は電気の流れを妨げるものです。抵抗の例としては電球や、電化製品などがあげられるでしょう。

 また、抵抗(R)は抵抗負荷(単に負荷)という言い方もします。

 電位差(電圧)(V)を作り出すのが、乾電池や、家庭用コンセントなどの電源と呼ばれるものです。
 また、電流(I)は閉じた電気回路の中だけを流れます
 そして、抵抗(負荷)(R)は電気エネルギー(電力)を消費します